Jul 3rd, 2005
dvd :: sweet sixteen
切ない映画でした。とにかく、切ない。
イギリスの労働者階級を描いた映画ってけっこう好きなんです、あたし。お金がなくって自由じゃないけど小さな希望と前向きな気持ちで生きてるひとたちの姿が好きなんだと思う。これも近いんだけど、今まで観たものって振り返ってみたら家族の絆が強く結ばれてるものが多かったような気がする。
これは、刑務所にいる母親とそんな母親をとうに見限って幼子を抱えて自立しようとする姉と、まだ家族の絆を信じる15歳の少年、リアムの話。
みんなで暮らせる家を手に入れるためだけにドラッグの売人になるリアム。ドラッグは売るだけで自分は絶対にやらない。そんな彼のぎりぎりのバランスの危うさに哀しさを感じずにいられなかったです。そしてその結末もほんとうに…。
この映画のほろ苦い、痛みは映像の中のイギリスの曇った空のようだけれども、この映画をそれだけにしないのはケン・ローチ監督の優しい視点だからこそかなと思いましたです。どっかにこの映画は北野武監督に影響を受けて作ったらしいって書いてあったけど、なんか分かる気がしました。
SWEET SIXTEEN マーティン・コムストン ケン・ローチ ウィリアム・ルアン ゲイリー・マコーマック アミューズソフトエンタテインメント 2003-08-22 by G-Tools |
by nao :: 19:50 :: dvd/cd/book...
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