Apr 2nd, 2006

桜の樹の下には屍体が埋まっている

そして実家の柳の下には…

あたしが子供の頃、実家の庭には柳の木があった。
子供部屋からも見えるその枝はゆらゆらと初夏に美しい新緑を揺らせていた。
あたしはその柳の木が好きだったから、ある日、学校から帰ってきて柳の木がなくなっていることに気付いたとき悲しく思った。台風でだいぶん傷んでしまったせいだと分かっていても。

あたしがまだおくるみに包まれていた頃の写真がある。
その柳の木の下で隣にはおじいちゃんが笑っている。

ここ数日、なかなか眠れずにいた。
おじいちゃんが柳の木の下でにこにこと笑っている。
その指先は柳の木の根元を差しているのだ。

そこに何があると言うのだろう?

というわけで実家に帰ってみました。
さりげなく、家族にばれないようにこっそりと柳があった辺りを掘り返してみると…

…という4月1日ネタを用意していたのですが、実家に帰っても兄しかいないという事実が発覚したのでそのネタのためだけに帰るのもばからしいので却下しました。
100均あたりでこども銀行発行の紙幣を用意しようかと思っていたわけですが買わなくてよかったー(笑)。

ちうわけで4月になりましたね。
aprilというとリンゴを連想してしまうあたしですが、それはaprilとappleにaとpとlが使われているだけに過ぎないことに気付きました。長年の呪縛が解けた気分です。

さて、今日は結局ふらふらとちゃりんこに乗ってあてもなく出かけたのですが気付いたら桜を撮ってました。
昨年の桜はこんな感じでひじょーうに寂しげな桜だったのですが、今年は…今年も…あまりお変わりないっぽいです(笑)。
現像まだ出してないので実際はどんな感じで上がってくるかわからないけど。
というか実のところ昔から桜の季節には薄いグレーが似合う気がしてて、つい…ね。

“桜の樹の下には屍体が埋まっている”の原文、初めて読みました。
うつくしい文章です。読んだことない+桜にやられちゃってるかたはぜひご一読をー。:)
青空文庫 梶井基次郎 桜の樹の下には

by nao :: 02:17 :: diary

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4 comments


  • ネタとか言わずに〜。
    純粋に読み物として続きが激しく読みたいのですが。

    ぜひ書いて(笑)!

    by eith — April 2, 2006 @ 11:36 am

  • 桜の木の下には〜ってフレーズ、昔読んだマンガで記憶があります。それからずっと桜って青空の下っていうより曇りぐらいのが似合うな って思ってます。

    柳の木の下、私も続き知りたいです。

    by azu — April 2, 2006 @ 9:19 pm

  • 実家の柳の下には、
    おじいさんの大切にしていたカメラ(ドイツ製)が埋められているかもしれません。しかも完璧な保存状態で。

    そろそろ四日市も桜が咲きます。
    工場の周囲には意外と桜が植えられています。パイプラインや煙突とのコントラストも素敵です。

    by ともゆきか — April 2, 2006 @ 10:31 pm

  • >eith氏
    途中だからこそいいのです。
    三谷幸喜の“黄色いバケツ”みたいなもんです。

    >azuさん
    おお、うちも漫画でも見かけた気がするのです。(あちこちで使われてるので記憶が飛んでる)
    同じ漫画だったりしてね。

    花曇の空の下の満開の桜ってものすごく妖しく、力を秘めてるように見えますね。

    >カトウさん
    祖父の大切にしていたカメラはうちのおとんが“壊れている”と言って捨ててしまったそうです…。
    ちなみに祖父は母方。おとんはカメラのこと何にも知りません…。このこと知ったときには一瞬殺意が湧いたので、柳の下にはおとんの死体(仮想)が埋められているのかもしれません。

    大阪帰りに四日市に寄れるかなぁと思ったのですが、乗り換え乗り換えになることに気付きあきらめましたです…。

    by nao i — April 3, 2006 @ 2:01 am


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