Jan 17th, 2019

思い込み奇譚

昨年、11月に父が亡くなりまして。
命日は11月18日。
“いいいは”=”良いhija(娘)”ってことで滅多に顔を出さなかった放蕩娘を許してくれたものと勝手に解釈してみたり。たぶんスペイン語そんなには知らないと思うけど…

さて、そのひと月後に今度は友達のお父さんが亡くなり、なかなか派手なオカルト話を聞かされたんだ。
それに比べたらずいぶんかわいらしく、思い込み満載の記録。

父は江戸文化好きで歌舞伎や落語、近世文学好き。そして実家が料亭やっていたためか美味しいもの好き。朝は珈琲店で買ってきた豆でコーヒー淹れて、夜はお酒弱いくせに日本酒1合をレンジで燗付けして晩酌してた人。
牡牛座B型。お仕事はちゃんとやるけど出世とかそういうの興味なかったんじゃないかなぁ。何しろ学習院出ておいて親の紹介で信金入った人だし毎日めっちゃ早く帰ってきて晩酌しながら相撲中継見てたし。

十数年ほど前に再生不良性貧血をやってなんとか復活して生活していたけど、昨年春先に散歩中倒れて、嚥下障害の診断を下されて。ペースト状のご飯になって何食っても同じ味だって零してた。
たぶんそれでやる気なくしたんじゃないかと個人的には解釈している。
父の幸せについてを考えて、よく頑張ってるなあと思った矢先だったんだ。母から家族そろったところで呼吸器外しますって先生が言っているから病院に来れないかと。
着いた時にはすでに顔がすっかり祖父と同じ顔になってしまっていたので父が逝くのを見守ったという実感があんまり無い。

亡くなった日の夜、寝る前にふと「今日は殺生したくないなぁ」なんて思っちゃったら11月も半ばというのにここしばらく出なかった蚊が出現。

その上つい「あの人、血が足りない人だった(再生不良性貧血)」とか思い出してしまったのもあり蚊に苛まれつつ寝る…
そして刺される…

しかし血を吸う蚊はメスだ。

そしてわざわざ化身して出てくるほどまめな人ではなかったはず。
これ重要。

それでもやはりなんとなく殺すに殺せずあきらめの気持ちで蚊に刺されつつ寝る日々。
そんな日々に慣れてきた10日目の朝。

朝のコーヒーを淹れていると朝っぱらから件の蚊が出現。どこに行くのかと見守っているとコーヒーを淹れ終わったフィルターに止まったのですよ。止まってしばらく離れてまたフィルターに止まる。

コーヒーに寄る蚊って初めて見た。

私、葬儀の際に棺の中にコーヒー豆添えたんだけど、豆のままじゃだめだったのかと真っ先にそれがよぎってしまった。

でもメスだけどね。

それからまた10日ほどして、前々からの約束していた泊りがけの忘年会に行って帰ってきたら蚊は出てこなくなってました。

その忘年会の夜、寝ているときにうなされていたらしい。友だちに言われたけど飲みすぎたせいだと思ってた。
そして家に帰ると葬儀の時に頂いてきたお花、立派なカサブランカの花弁が傍らに飾ってあった家族写真の上にばさりと落ちていて写真が倒れて下敷きに。
いやいや…

気のせいっていうか、私の知ってる父はそんなアグレッシブに何か仕掛けてくるタイプだとは思ってなかったのでナイナイって思うんだけど、亡くなってから見つけた若かりし頃の父の写真の様子や母や父友人から聞く思い出話から私の知らない父が出てきて判断つかなくなってきたわ。
あちらの世界でのオプション選択でヒトガタだったら念の強さとか条件が必要でも蚊だったら手軽に利用出来る、とか? ははは 笑

いろいろ面倒なので母にはこの話はしていない。

by nao :: 19:09 :: family archive

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