May 22nd, 2010

dvd :: 太陽のかけら

個人的にはバッド・エデュケーションでおなじみ、世間的にはバベルでおなじみなガエル・ガルシア・ベルナルの初監督作品。
あ、モーターサイクル・ダイアリーズのほうが知られてるのかも。

メキシコ、2007年製作。
原題はdeficit、意味は足りないとか赤字とか。

邦題とはだいぶ趣きが異なりますが、原題はもちろん、邦題もラテン映画らしさを感じます(配給会社の方向性なんだろうな/笑)。

天国の口、終りの楽園。 で競演したディエゴ・ルナ、あとパブロ・クルスという人(よく知らない)との共同制作。ディエゴは今回の映画には出演はしてないっぽい。

「太陽のかけら」も「天国の口、終りの楽園。」もちょっと共通点がある。それはメキシコの貧困層と富裕層の差別や格差。
「天国の口、終りの楽園。」は友だち間の微妙な溝だったけど、今回の映画はもっとはっきりと表面に出てくる。メキシコの強い太陽の陰影みたいに、乱痴気騒ぎするお金持ちのぼっちゃんと幼馴染の使用人との陰影がずっと画面をちらちらしている。

このテーマで、俳優出身者の初監督作品ということで、どうかなーと思ってた(偏見です…/それもこれも某有名監督の七光りな俳優が監督した映画がクソすぎて30分も耐えられなかったせいだ)のが、何このレベルの高さ。
もっと説明くさい、めんどくさい映画かと誤解して、ある程度の覚悟を決めて観始めたんだけど、すっかり見入ってました。面白かったです。

やっぱりメキシコ、アルゼンチン、ブラジルあたりの映画のレベルはすごいなぁ。
はよ、Rudo y Cursi(ガエルとディエゴの競演作)のDVD出ないかなー。(こっちは能天気映画ぽい)

ついでに、「天国の口、終りの楽園。」。いつ観たか忘れちゃったけど、エントリあげてなかったのね。
原題はy tu mama tambien。日本語にすると「それと、お前のかぁちゃんもな」なのだ。
性少年ふたりのロードムービーでのこのセリフ。原題のほうが内容的にはぴったりなんだけどなーと思ったのでした。そのまま和訳すると長すぎるし、カタカナそのままじゃ意味不明だし、難しいんだろうけどね。
(観た当時はスペイン語まったく分からなかったのでなんとも思わなかったのが、少し分かるようになってタイトル思い出して、ちょーウケたのでついでに書いてみました)

by nao :: 15:31 :: dvd/cd/book...

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