Jun 1st, 2008

dvd :: 海を飛ぶ夢

ここのところすっかり観たDVDをエントリ上げるのサボってましたが、やっぱり書いておこうと。
原題“Mar adentro”。スペインの映画。

ひねくれた性格なので、いわゆる“感動作”ってなんとなく食傷気味で、“いい映画らしい”ということは知ってたんだけど手をつけてなかった。それが主演が誰かを知って「観なくちゃ!」に。(遅すぎ)

主演は、個人的に大絶賛な夜になる前にのハビエル・バルデム。
あれ?この人っていくつなんだっけ?とうっかり思ってしまった。実年齢(1969年生まれ)に対し、回想シーン(25歳)が約-10歳。ほとんどが回想シーンから26年後の役(+15歳くらい?)というだけでもすごいと思うのに、さらには四肢不髄の役で顔だけで演技しているんだからほんとうにすごい。

内容は、実在の人物、ラモン・サンペドロ氏の手記を基にカトリックの国、スペインでの尊厳死を求める人物の話。
「肢体麻痺だって生きているひとがいるんだ。生きる価値が無いなんてことは無い。」、と一括りにして反対する人たちと、「自分の人生がそうであるだけで、他の肢体麻痺患者のことは関係無い。」と意思を貫こうとするラモン。
家族や周辺の人々との関わり、神父とのやりとりとか、2人の女性に絡む“愛するとは”とか、ひとつひとつ取り上げても考えさせられるものがありました。愛しているから死んで欲しくないのか、愛しているから死を望む気持ちを理解するのか…難しいよね。どちらを選んだとしても「ほんとうにそれでよかったのか?」という疑問が残ってしまいそう。

主題は難しそうな感じだけど、実際にはもっとやわらかく、彼のひととなりを表したエピソードで話が進んでいきます。ラモンに自分を映してみたり、家族や、3人の女性に自分を映してみたり、それぞれで見方が変わる映画。
また、時間を置いてもう一度観たいです。

あ、アレハンドロ・アメナバール監督、ゲイなんですな。
だいぶ前だけど、一時期話題になったオープン・ユア・アイズもこの監督の作品だったんですね。タイミング逃して観ないままだったけど、観てみよう。

by nao :: 23:50 :: dvd/cd/book...

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