Jan 14th, 2011

peru-13 Lunahuaná

cañete滞在2日目、papamamaだんなさんと一緒にタクシーに乗り込み、小旅行。

まずタクシーはすぐ近くのお店の前で止まって、papaがなにやらごにょごにょ。店名なのかよく分からないけど、「el pisco es peruano(ピスコはペルーっ子です)」と書かれてます。
帰ってきた彼の手にはちっちゃいpiscoのミニチュアボトル。くれたのでもらってバッグにしまいこみ、タクシーは走りだしました。


タクシーは町を出、砂山や岩山の間を通り抜け、川沿いの道を延々と。気が付くと出がけはどーんよりしていた灰色の空は爽やかな青に変わり、もっさもさの雑草が河原一面に生えてる豊かな土地になっていました。

この雑草、多分2m以上はあったんじゃないかな。
わっさわさで豊かな雰囲気を感じさせたけど、月明かりの夜中に見たら怖そうだなーとかどうでもいいこと考えてました。

そうこうするうちにこんな風景の場所で車は止まりました。cañete中心部から小一時間くらい、lunahuanáという町。
年中お天気がよくて暖かく心地いい土地なんだそうです。そして最近はラフティングポイントとしてリゾート客が増えているそう。

このサボテンぷり、映画で見るテキサスとかメキシコとかこんな感じだよね。
お空はもっとふんわりと春みたいな柔らかい空気。

papaは車を降りて細い道をずんずん入って行ったけど、車はもう少し先の道から私道へ。
そこには大きな松の木。車乗ってる時にみんなしてピノピノ言ってたのは、この大きな松の木(pino)が目印だったかららしい。

すぐそばには白い建物。
ここはペルーの代表的なお酒、ピスコの醸造所でした。
ペルー行く前から、pisco造ってるところ見たいってリクエストしていたのをpapaが手配してくれてました。
piscoはペルーのpiscoという町が発祥なんだけど、cañeteもpisco造りが盛んなんだそうです。
車を降りてきょろきょろしていると、醸造所のオーナー、Guillermo zapata氏が登場。片手にはピスコのボトルとショットグラスが。

piscoはぶどうを蒸留させて造るお酒、造り方や香りはイタリアのグラッパに似てると思う。けっこう強いお酒なのでうちは少し舐めるだけ。
舐めるだけでも舌の奥から食道にかけてほわぁっと温かくなる。そして香りがふわぁーっと。
過去に飲んだことのあるpiscoよりもGuillermoのpiscoは香りが素晴らしかったです。アルコールのあたりも柔らかくて(アルコール度数は高いけど)、飲みやすい。ストレートでぐいぐいいけるような酒豪にとっては味や香りが濃すぎて飽きるんだろうけど、そんなにお酒が強くない人がゆっくりと味や香りを楽しむのにはぴったりだと思いました。

そして、Guillermoにpiscoの作り方を案内してもらいました。

まずは室内の、段差のある2つの槽へ。高い位置にあるほう(写真左)へ収穫したぶどう(黒ぶどう)を入れ、足で踏みつぶす。そして細い管を通って低い槽(写真中)に設置したタンクにぶどう果汁がそそぎこまれる。搾汁する機械もあるけど、足で踏みつぶしたほうが採れる果汁の質がいいそう。
絞った果汁はタンクの中で発酵させます。
匂いをかがせてもらったけど、ちょっと酸っぱい匂いがしてました。



発酵が完了したぶどう酒はレンガで覆われた蒸留ポットに入れられ、薪で熱せられます。熱せられて蒸留した酒は上の細い管を通り、細い管は横のプールで螺旋に走り、蒸留した酒を冷やして液体に戻します。
そして出てきた蒸留酒を甕に入れ、熟成させて出来あがり。
陶器の甕で熟成するので、piscoは透明なのです。
(チリでも真似してpiscoを作っているらしいけど、あちらは樽で作った茶色い別物だそう。この辺についてはうちのペルー人が延々語るのでblogのネタにしたこともあるかも…)


Guillermoのワイナリーはまだ新しいので、蒸留所も工事しながら使っていました。
傍らには従業員の男性2人がラジカセで音楽聴きながら工事作業中。

すぐ隣は青々としたぶどう畑とフルーツの木々。なんとものんびりな光景でした。

今回の見学はあたしの希望だったんだけど、pisco大好きなpapaが一番熱中してました。Guillermoと語る語る…(笑)。だんなさんも隣で話を聞いていて、うちはカメラ片手にあちこちパチパチ、お酒を飲まないmamaはGuillermoの畑で採れたびわ(なんとペルーにもありました)をひたすら食べてました(笑)。

Guillermoにお礼を言ってワイナリーを辞してlunahuanáのplaza de armasへ。(ここは観光地らしく、この写真の建物を見せたかったらしい)
小腹が空いたって言ってお水とお菓子買って一息。ふと見るとpapaが知らないアンデス女性と肩組んで話し込んでる…。
彼のコミュニケーション能力の1%でもいいから分けてほしいわぁ。(切実)


その後はGuillermoからの紹介で彼のpapa、Señor Zapataのワイナリーへ。
こちらは長く丁寧に使いこまれた心地よい落ち着いたワイナリーでした。
甕の数もすごい。ただし2年前のペルー沖の地震でかなり割れてしまったらしい。
醸造所の途中にあった展示物。
蒸留ポットから蒸留し、冷却するシステムの模型。右側部分は通常プールの中に納めて水で冷やされる仕様。
そのほか、Zapata氏はpiscoのコンテストで数々受賞しているので賞状やトロフィーがたくさん飾られてました。Zapata氏のpiscoも試飲させてもらった。昔ながらの伝統的なpiscoという感じ。玄人向けというか。
造り手の年代と味わい、飲み手の年代と嗜好の関係って日本の日本酒の傾向とすごく似てるような気がする。(日本酒は詳しくないので大雑把な括りだけど)


papaはまたここでもZapata氏と話し込んでました。
ふたりともpiscoを愛してるんだろうなぁー。

その間mamaは近くのベンチに座ってにこにこ、うちはあちこちふらふらと写真撮ってました。
あたたかい陽射しの中でなんとものんびり気持ちのいい小旅行でした。

by nao :: 18:21 :: traveling_peru

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2 comments


  • いい経験ですね〜。
    ピスコのカクテルの作り方、今度教えて下さいね〜。

    by えるに〜にょ — January 15, 2011 @ 1:01 pm

  • 前々から見てみたかったので見れて満足です :)
    再オープンしたら、いそうな時を狙って材料持って参上しますー。

    by nao — January 15, 2011 @ 5:51 pm


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