Nov 11th, 2010

peru-4 交通

ペルーでの交通事情。(もちろん見たぶんだけ)

クスコやプーノは昔の車の見本市みたいでした。
ぽんこつでも車って走るんだなーとあらためて思った。そしてそんな中古車の中で一番多いのはTOYOTA。さすがだなーと日本の血が騒いだ…わけでもなく、隣のペルー人もTOYOTAスゲーとやたらうれしそうでした(日本製品リスペクト男/笑)。
最近の車よりも昔の車のほうがかわいくて好きなので車は詳しくないけど見てて楽しかった。
リマに入ると新車率が高くなり、そしてヒュンダイとKIA率も上がりました。10年後にはヒュンダイの中古車も走っているんだろうか?日本車がんばれ!
あ、あとはsuzukiの普通車もけっこう多かったなー。おお、がんばってるなーとなんとなく応援。
そんだけ書いておいて写真は日本車じゃないところがどうにもすみません…。

ペルーで驚いたのは、歩行者用の信号が非常に少ないこと。そして道路上の王様は車でした。歩行者は車を避けつつ急いで渡るのがデフォルト。逆に都市部の交通渋滞が慢性化してるようなところは売り子が車の間を縫って売り歩いてたり…。子供が信号待ちの車の列の前で側転を披露してたこともあった(たぶんお菓子売りかお小遣い目当て)。なんともフリーダム。
車は信号無視けっこう多かった。だからみんなばんばんクラクション鳴らす。その上、お客っぽい人をみかけるとタクシーはアピールのためにクラクション鳴らすしで、あちこちでクラクションがプープー鳴らされてました。
それなのに、一度もぶつかったりとか危ないのは見かけなかったなー。

リマ(ミラフローレス)で思ったのは、中央分離帯長すぎ。交差点が少ないのかな、切れ目が無いので反対車線側のホテルに行きたい時にかなり通り過ぎてから戻るのでちょっとめんどくさかった。一部だけかもしれないけど。

そうそう、クスコでもだんなさんに「車は止まってくれないから急いで渡って!」と毎回急かされてましたが、高山病なのに…今年の2月にクスコに旅行した彼のおじいちゃん情報では、クスコでは手を挙げればちゃんと車が止まってくれるんだそうです…。

  • バス
    ペルーでの公共交通機関といえばバス。
    うちが乗ったのは3タイプ。
     

    1. 乗合バス
      よくある、市街地を走るバス。まさに庶民の足。
      バスには運転手さんと乗務員がいて、停留所(なんにも看板とか無いことが多い…)で乗務員さんが大声で行き先を叫んで呼び込み(笑)。
      お客さんが乗ると、乗務員さんがお客さんの席まで来て行き先聞いてチケット(←これ)を売ります。そのチケットは降りるときに渡すのかと思ったらそのまま買いっぱなし状態。ただ、混んできた時とかに乗務員さんが売ったかどうか忘れて確認しにくることがあるので、そんなときにちらりと見せる程度には使ってました。
      スペイン語が分からないとちょっと使いづらいバスではあります。
      バス代ははっきり分からないけど、30分くらい乗ってた路線でも1sol(*約28円)くらい。
      バスは複数の会社がやってるっぽくて、おんぼろボンネットバス(これはこれで趣があるのでいいと思う)やただひたすらおんぼろなバス、それなりに小奇麗なバスとばらばら。でも路線は同じっぽい。なかなか不思議なシステムだけど、いろんな町を通り抜けるのでけっこう楽しかったです。
      というわけで車内風景動画。

      この日はdia del musica criollaってゆって黒人音楽の日だったので車内音楽もそんな感じ(というかバスで音楽かけてるってさすが…/笑)。
    2. 新バスシステム
      ことしの4月15日に始まったばかりの新バスシステム、”metropolitano“。
      リマ市街地の専用レーンを走る、電車っぽいバス。しかも2両編成。しかもバス停というより駅っぽい様相。
      鉄道を新たに敷くよりはるかに低コストで同様の内容が実現出来るという意味ではなかなかいいアイディアかなーと思いました。
      運賃は距離にかかわらず同一料金。
      乗るにはまずカードを買います。これが乗車3回分が付いて5sol(140円くらい)。使い切ったらカードにチャージ。1回分をチャージすると1.5solだけど、ボリュームディスカウントがあったかどうかは見るの忘れました。
      買ったカードはSUICAみたいにタッチして改札通る。まだ普及の途中らしく、改札に説明員がいて、初めての人にカードの買い方や改札の通り方を説明していました。

      うちは滞在期間中に3回ほど乗ったけど、乗客の層はオフィスワーカーとか身なりのこざっぱりした人たちが多く、混んでたけど割と安心して乗っていられる感じでした。(といっても乗合バスもそんなに変な人はいなかったけどね)

      なによりもいいのは、専用レーンなので渋滞知らず。リマの中心部へ向かう道はいつも渋滞しているので、そんな渋滞の車の列を横目にすいーっと走っていくバスは快適です。
      今は南北一直線の路線一本ですが、今後は路線の延長と東西にも広げて行く予定だそう。

      ひとつだけ問題があるのは、停留所に次の停留所の表示がないこと。車内にも路線図的なものは無し。
      けっこう座ってる人は居眠りしてたりするのに(バスや電車で居眠りするなんて日本だけだって聞いたことがあるけど、違うじゃん!)、これじゃ寝過ごしたかどうかが分かりづらいよね。

    3. 長距離バス
      いくつかのバス会社が運営してて、それぞれバスターミナルの場所が別、かつ離れてるのをどうにかしようって話があるのを以前読んだことがあるんだけど、現状ばらばらでした。
      今回だんなさんの実家cañeteへの移動に使いました。うちらがつかったのはPeruBusというそのまんまなネーミングのバス会社。だんな一家に言わせるとここが一番安心なんだそうです。ペルーはバスの事故多いからなー。

      ターミナルでチケット発券。指定席。日本の長距離バスに似てます。
      大きな違いは、車内に売り子さんがいること(笑)。
      針金ハンガーみたいなものをタコ足にして、細長いビニールに入れたお菓子をたくさんぶら下げて売ってます。中身はポテトチップやさつまいもチップス、アルファホールなどなど。
      それと腕から下げた籠にはサンドイッチなどハンガーにぶら下げられない食べ物が。
      針金ハンガーは販売時に頭上の荷物棚にひっかけておけるので便利みたいです。(前のひとが購入している間、視界がお菓子になりましたが気にされませんでした…)

      途中途中の停留所では、ジュース売りやお菓子売りが待ち構えてます。バスは床が高いので、売り子さんとバスの窓とはかなりの高低差。彼らは指の間にペットボトルのふた部分を挟む感じでさかさまにペットボトルを突き出して乗客にアピール。乗客はペットボトルを受け取ると、代金を彼らの手に落としてました。お釣りがある場合はどうなるのか気になってましたが残念ながら目撃出来ず。

      ちなみに、リマ市内からカニェテ市(同じリマ県内)までは2時間ちょっとくらいでした。そして気になるバス代は…10sol!ほんとにやっていけるんだろうか?

  • タクシー
    メーター無し。
    確か、無認可タクシーが横行しているので認可タクシーは車体の色を統一するとかいうニュースを読んだ記憶があったんだけど、それっぽいタクシーはみかけなかったなぁ…。
    と思ってたけど、これか、と気付いたのが左の写真。確かに正しいタクシーな佇まい。
    ↓これが正しくないタクシーの佇まい(笑)。これは特別おんぼろで面白かったので降りてから写真撮りました。クスコのタクシー。車内灯ってゆうの?車内の天井についてる電気、あれのカバーが無くなって剥き出しのランプがくっついてたレベル。でも運転手さんは物静かないいひとでした。
    タクシーと普通の車との見分け方は、上にタクシーって付いてれば一目瞭然だけど、付いてなくても車体にペルーの紅白のテープが貼られていればタクシー。この写真のは斜めカットだけど、だいたい左右で紅白になってました。
    クスコのタクシーは上にお店の広告の看板を付けてるのも多くておもしろかった。
    そういえばペルーの洗濯洗剤のCMで、バラの咲く家にタクシー横付け→運転手おもむろにフロントガラスの「TAXI」のシールはがす→画面変わってシャツを真っ白に洗い上げるシーン→運転手、さわやかに外出(プライベートっぽい)というのがあった。なんか非常に異国を感じさせるCMでした…。

    一度リマで首絞め強盗対策か、運転席を囲むように鉄柵をつけてるタクシーに乗ってしまったことがあったんだけど、運転席の後ろに座ったあたしとしては、これで事故って急停止とかしたらあたし鉄柵でミンチだよなぁーとガクブルでしたです。

    値段は乗る前に交渉。
    うちの子曰く、クスコは良心的だったらしい。そんなこと言いつつ、リマでもほとんど値段聞いてそのまま乗車ってことが多かったです。明らかに外国人なら相手も吹っかけてみるけど、ペルー人だとそんな面倒なことして客を逃すことはしないということかも。
    一度だけ、うちが帰国するときにホテルの近くでタクシー捕まえて値段を聞いた時、前回空港からホテルに向かった時にいくらだったかをあたしに聞こうとタクシーの傍から少し離れたら勝手に値引きされたことがありました。
    40solが35solに。そしてだんなさんの記憶では空港からホテルに行くときは45solだったらしい。
    運転手さん自爆(笑)。

    ちなみにリマは禁止だけど、その他の地域ではモトタクシー(3輪バイクのタクシー)もありました。クスコも中心部では見かけなかったのでやっぱり禁止されてるのかな。
    プーノでは人力三輪タクシーも(笑)。写真は、新聞やさんで立ち読みしてる人力タクシーと働く人力タクシー。ペルーでは新聞やさんが一面を張り出しているので、買わずに立ち読みしている人がすごく多いです。
    富士山よりも高い場所でお客乗っけて三輪車漕ぐなんてすごすぎる。

  • 鉄道
    鉄道はあんまり多くないです。

    クスコ-フリアカ-プーノの長距離列車や、クスコ-オリャンタイタンボ-マチュピチュ村(前はアグアスカリエンテスという名前だった)の観光列車、あと少しくらい。
    リマにも鉄道があるみたいなんだけど、貨物専用ぽい。

    今回はクスコからマチュピチュまでの列車、ペルーレイルに乗りました。
    ペルーレイルで外国人が乗れるのは3クラス。

    1. ハイラム・ビンガム
      ご飯やワイン付きの豪華客車。外から見たら窓のところにお花が飾られてた。
    2. ビスタドーム
      日本で言うならワイドビュー。窓が広くて景色を楽しめる。これに飲み物とお菓子が付いてる。
    3. バックパッカー
      一番シンプルな列車。実物見てないので詳細は分からないけど料金は一番安い。サイトでも車内の写真とか詳細出てないー(笑)。基本的に高いほうを売りたいんだろうなぁ。

    で、うちはビスタドームで行きました。
    場所的に整備の問題があるからか、ペルーでは燃料が安いからか、電車ではなく蒸気機関車でした。オリエント急行との合同出資というのも関係あるのかもだけど、車体が旅情を感じさせて素敵。

    全席指定なんだけど、あちらのコンピューターの仕組みがどうも空いてる若い順に取るようになっているっぽくて、指定された席に素直に座ると同行者と通路を隔ててしまうことになったりするのでした。事前に、乗務員に相談してって言われるんだけどね(笑)。
    そんなわけで出発時、他の席の人に席の交換を頼まれたり、途中のオリャンタイタンボ駅で乗り降りした後に席を追い出される結果になってまた席替えしたりと、乗客側でやりくりしないとならなかったりして、まぁそれはそれで面白かった。スペイン語が分からないと辛いと思うけど(当然だんなさん任せ)。


    行きの電車はhuacataiというペルーのハーブを練り込んだグリッシーニ(ペルーにはイタリア移民も多いです)とチョコ菓子。まわりのパフはキヌアっぽい。
    帰りは夜だったからか、軽食。フルーツとちっちゃいempanadaが2個。中身は野菜のと、bacalhau(鱈?)っぽいのをフレーク状にしたもの。

    帰りの列車では乗務員によるアンデスの踊りの披露と、アルパカ商品のファッションショー(笑)。けっこう乗務員さんもノリノリでポーズ決めるところがさすが。このファッションショーがあるから乗務員さんみんなかわいい子揃いだったのかなぁ。

    あーそーだ。
    途中でスイッチバックがあったー。

  • 飛行機
    ペルーには首都リマの他にもいくつか空港があります。
    って調べてみたら16個。けっこうあるなー。まぁ日本みたいにちっこくて高速鉄道が発達している国にこんなに空港がばかすかあることに比べたらいたって当たり前な気がしますが(笑)。

    その中で利用した空港は3つ、

    1. リマ Jorge Chávez International Airport
    2. クスコ Alejandro Velasco Astete International Airport
    3. フリアカ Inca Manco Capac International Airport

    どれもそのままじゃどこの空港なのか分からない名前…。
    それぞれペルーの英雄の名前だそうです。
    リマのJorge Chávezはフランス生まれのペルー人で、航空のパイオニアだそうです。アルプス越えに挑戦して着陸寸前で事故、亡くなったとのこと。海外で活躍したペルー人として讃えられてるみたい。
    クスコのAlejandro Velasco Asteteは初めてアンデス上空(リマ-クスコ間)を飛んだペルー人パイロットの名前らしいです。日本語ソースがなさすぎで適当ですが…。
    フリアカのManco Capacはインカ初代皇帝の名前。日本で言うと神武天皇というより天照大神的な存在ぽいような感じ。

    リマのホルヘチャベスは小ぶりながらも24時間稼働しているきれいな空港でした。使わなかったけど、WiFiも時間契約で利用出来るみたいだし、フードコートのお料理もおいしかった。
    チェックインカウンター周辺はセキュリティでガードされてる(そんなに厳しくないけど)ところが成田と違うなーと思いました。
    リマは冬場によく霧で離着陸出来なくなるそうなので、この立地ではこれ以上拡大して大型機が直接乗り入れ出来るようにしても難しいのかなーと勝手に想像しましたです。どこか近隣国で乗り換えて短距離路線で乗り入れるほうが無難みたいな。よく分からないけど。

    帰国当日は現地時間で10/31、ハロウィーンまっさかりだったので街のお店もそうだったけど、カウンターのひとたちも仮装してました。まじめな顔の職員さんの後ろ姿をみたら尻尾が付いてたり、なかなか楽しかったです。
    そして日本のパスポートをみたら日本語であいさつしてくれるやさしさ付き(ダラスもそうだったけど、マイアミはスペイン語だったからなぁ…。アメリカだけど。)

    あ、リマ空港はWorld Travel Awards 2010の南米エリア空港で受賞してるみたいですねー。
    あ、2年連続だ。ちなみにアジアはシンガポール。ついでにアジアエリアでの日本の受賞はなく、日本国内での受賞は全部外資…。


    クスコとフリアカは飛行機からタラップで直接滑走路に。なんかこうゆうの遠くに旅してるっぽくてかっこいいとか思ってました。(滑走路の写真でにっこり笑ってるのがうちの子です。他に写真なかった。フィルムのほうはまだ現像してないので…。)
    どちらも小さな空港で、お土産やさんとレストランが少し付いてる程度。クスコよりもフリアカのほうがもっと小さかったかな。

    クスコではバッゲッジクレームが誰でも入り込めそうな場所だったので泥棒天国?と心配になりましたが、そこから場外に出るときに航空券に貼られた荷物預かりシールをチェックしてたので大丈夫っぽいです。

    そういえば、前回の飛行機ネタのときに書き忘れたけど、LANペルーの料金設定がなんだかむちゃくちゃでした。
    普通にホームから検索した料金と、国選択でOtherCountryから検索した料金の差が…。うちの選んだ路線で3倍ほど外国が高かった。
    ホームから検索した場合でも外国人には175ドルの追加料金を払ってもらいますって表示があったけど、パスポートの登録とかしても料金変更の表示も出ず、ペルー到着後日程変更(追加料金300ドルかかった…ほぼ倍額)の時もチェックインの時も何もそんな話は出ずに利用出来てました。ペルー人の嫁だからなのかは不明のままです。藪蛇になると困るからねー。

だいぶ長文になっちゃいましたが、だいたいこんなところかなー。
次は何にしようかな。
ホテルか病気ネタあたりかな。

* レートはペルー滞在当時だいたい28円前後だったので28円で計算してます。

by nao :: 16:27 :: traveling_peru

line.gif

2 comments


  • Flickrの動画、私の大好きな番組「世界ふれあい街歩き」みたいでした。

    日本車があるのとか 普段はそんな愛国心ないけど 海外だとちょっとうれしいかも。(ってこれに反応してたのはダンナサンでしたっけ。ふふ)
    空港、JFK空港とかそういった感じなんですね。地名のが絶対わかりやすいけど 人名のがカッコイイですね。 
    あ でも富士山空港は・・・疑問ですよね。人じゃないか。はは

    by azu — November 13, 2010 @ 10:31 am

  • 動画までみてくださってありがとうございますー。だいぶガタガタ揺れましたけど、酔いませんでしたか?

    うちはお店やさんで日本製品チェックしてました(笑)。カメラコーナー、KODAKとSAMSUNGもあるものの、日本のメーカーが一番大きく置かれてましたです。やったー。

    空港の名前、Googleマップで調べたい時に見つけにくいんですよね…。
    成田とか羽田も外国人には分かりにくいかな?

    富士山空港は…ね。山梨県人が怒ってないかドキドキです(笑)。

    by nao — November 13, 2010 @ 1:43 pm


comment!

tb: http://mdlm.ciao.jp/blog/archives/4846/trackback

RSS feed for comments on this post.