Dec 16th, 2010

peru-11 Lago Titicaca

puno2日目はlago titicaca(チチカカ湖)へ。
チチカカ湖は巨大な湖で、ペルーとボリビアの国境に位置します。
そんなわけでよく、ペルー側をチチ、ボリビアをcaca(スペイン語でうんこ)とかって言ってたり。(そして当然のようにあたしが食いつく/笑)
ほんとの意味はtiticacaはケチュア語でtiti=プーマ、caca=石なんだそうです。



汽船に乗ってまずはuros島へ。
urosはトトラという葦を組んで作った人工の浮島の群れです。島の数は60こくらいあるそう。

titicacaには今はインカ前文化を持つアイマラ族と、インカのケチュア族の2つの民族が住んでいるそうで、このurosに住んでいるのはアイマラ族。

船のガイドはケチュアの人で、英語とスペイン語でtiticacaの説明。(machu picchuのスペ語ガイドはきつかったけど、英語とスペ語両方でやってくれると2回聞けるし、補完出来て割と分かったのでよかった。ちなみに彼の発音ではtiticacaは「チチカカ」というより「ティティハハ」と聞こえました。)
urosに着いたらアイマラ語で「カミサラキ~(ごきげんいかが?)」とあいさつしてくださいねという説明がありましたが、船の屋根に登ってうほうほ言っていたら着く頃にはすっかり忘れてました。おほほ。
冒頭の写真が、urosに住むアイマラの女性たちのお出迎えシーン。服装は彼らの民族衣装、澄んだ空とトトラの淡い色彩の中にカラフルな衣装が映えてかわいい。おばちゃんたちがみんな丸々しているところがまたかわいさ倍増。

島の材料、totora(トトラ)は、下の白い部分を食べることも出来るのです。
切り口から剝くとみずみずしい白い果肉が出現。
味は…しゃくしゃくした味のないレタスみたいでした。


uros島の作り方、5分クッキングー。
材料はtotora。

  1. まずは水中にある厚くて新鮮なtotoraの根っこを探します。
  2. 角切りにして杭を打ったものを複数用意してください。
  3. 2.の杭に紐をかけてtotoraの根っこたちを繋ぎ合わせます。
  4. 3.の上にtotoraの茎を縦横交互に敷き詰めます
  5. 上にtotoraで作ったおうちを載せて、出来あがりー
  6. この島は完全に浮いているので、住人同士でケンカした場合は、島を切って
    サヨウナラー

なんというか、シンプルでいいねー。
湖のお魚は彼らの生活源。
食糧にもするけど、獲ったものを近隣の村でじゃがいもや米等と物々交換するそうです。
最近は外来のトラウトが入ってきて生態系が崩れかけているそう…。

お魚のほかにも、手作りの銃で鳥を撃ち落としたり、鴨などの家畜やいけすでお魚を育てたりもしているそうです。寄らせてもらった島にはフラミンゴがいましたですよ。さすがに食用ではなくてペットだそうです。
女性たちはハンドクラフト。
羊毛の織物&刺繍や編み物、totoraで作ったモビールや船の模型などなど。

写真の刺繍は伝統的なデザインで、島の生活とインカの神聖なシンボル(太陽、コンドル・ピューマ・蛇)などが描かれたもの。かわいいー。

だいたいの島の説明が終わったところで自由行動。
うちのところへは女の子が来ておうちに来ませんか?とのお誘い。
お邪魔させていただきました。
おうちはもちろんtotoraで作られてます。ベッドもtotora。座ってみたら適度に弾力のある固さで気持ちよさそうでした。
夜も外は寒いけど、おうちの中はあたたかいそうですよ。totora自体や束の中にたくさん空気を含んでいるからかなー。
で、民族衣装も着せてもらいました。アルパカを織ったものだそうで、目の細かい厚手の生地。スカートはギャザーのついた巻きスカートタイプで、ぐるぐる巻いて紐で結ぶのね。ふわんふわんなのでデブ隠しになるし、サイズ調整らくらくなので気軽にデブになれる危険な衣装でした(笑)。
その後は手をひかれてお外へ。そこには各戸ごとかな?作ったハンドクラフトが並べられてましたです。
ええ、まぁ、おうちに呼んでくれたのは営業活動だったわけですよ。なんかおいしいご飯ご馳走になって喜んでたら隣の部屋に布団敷いてあったみたいなそんな感じ?(いや、違う) ちょっとさみしいけど、観光収入が大きな財源になっている島なので当たり前といえば当たり前…。
ただ、日本だったら幼稚園とか小学校に行ってるような小さな女の子が営業活動するのはやるせないなー。(ちゃんと学校はあるそうです)
特に、もうひとつの島で、ちいちゃい女の子がうちの指をつかんで(背が届かないのだ…)”amiga,compra.amiga,compra(お友だち!買って)”って何回も繰り返すのはなんともやるせなかったです。
…と同時に、日本では友情と金を一緒にしちゃーいかんのだよ、と脳内でダメ出し。

その後はtotoraで出来た船に乗せてもらいました。
細長い船2艘を並べて真ん中に台を載せて客席をしつらえたような造りで何人乗れるのかなー、けっこうたくさん乗れそうでした。
漕ぎ手はふたり。
真ん中の写真で分かるかなー?船のオールが付いているところ、スニーカーのゴム底がついてるんです。どうしてもオール漕いでるとtotoraが擦れちゃうのでゴム底を当ててるんだそうな。すてきすてき、かわいいー。(この手の生活の工夫ぷりに萌える変態)

会話は、うちのiPod touchについてでした。
そんなわけでかなりのカメラ目線。
(自分の声が入らないように黙ってたのに値段聞かれたので動画終了/笑)
ふたりともなんとも雰囲気のいい穏やかな人たちでした。
ちなみに右側の男の子はちょっと雰囲気かな、なんとなくディエゴ・ルナぽかった。

途中で、湖にペットボトルがぷかぷか浮かんでるのを発見(写真撮ってあった)。えええー、ポイ捨てダメ。ゼッタイ。
と思って船頭さんに訴えたら、近づいてって確認して、あれは違うよーって。魚を獲る仕掛けの目印なんだって。
ほっとしたけど景観的にはナシだと思う…。

そして、島に到着、と言う時に…

コロンビアーノたちが乗った船が衝突してきましたー。ひゃひゃひゃ。
逃げるだんなに、にやにやしながら動画を撮る嫁(笑)。
船がぶつかってきても、しなやかに受け止めて元に戻るところ、さすがtotora製。個人的にはこんなハプニングは大歓迎(笑)。

島に戻ってみんな集まったところで再び汽船に乗って、今度はtaquire島へ。
taquire島に住んでいるのはケチュアのコミュニティ。
港で船の甲板を渡って桟橋へ。
船の甲板渡っている時にカメラが船の支柱にぶつかり、レンズキャップがtiticaca湖の底に沈んでいきました。…またまたデヂイチに災いが。あああ。

さてこのtaquire、ほぼ山なんですが、一番高いところは標高4,000mだとか…。(始点は3,800m/汗)
まぁそんなわけで、このperu旅行記の病気エントリで書いたことでtaquireはほとんど終わりな気が…(笑)。
ただ、きもちわるいーと言いながらも、島の景色の美しさはきちんと覚えてます。標高が高いせいか、すべてのものがくっきり鮮明に見えました。そいえば日差しも強かったしなぁ。
まさに”la isla bonita”でした。

あ、そうそうなんとか広場まで登ってへろへろになってる時に日本人旅行者に会いました。若い女の子と年配のご夫婦(かな?)。どちらから?日本人に会うのひさしぶり!とか少しお話し。
後で船に乗ってたペルアナから聞いた話だと、日本人は登るからuros観光だけで、taquireまではほとんど来ないんだそうです。多分、登るからじゃなくて、旅程の都合(urosまでは片道40分、taquireまでは片道3時間なので、taquireまで含めると2泊必須、日本のツアーは弾丸が多いから…)なんじゃないかとは思うけど。確かにせっかくpunoまで来たらtaquireも見たいという気持ちと、taquire選ぶと1日日程がずれるというのは結構葛藤かも。
でもtaquire、うちはげろげろしてたけど、それでもよかったですよ。(“村まで歩く”という情報だけで、登ることを知らずに来ましたが…)

ああ、そうそう、この島はコミュニティ(共同体)なので、島にあるレストランはどれも同じメニュー、同じ料金、chulloなどの手編み製品が有名だけどそれも均一価格で一切値引き無しなんだそうです。(食う気力も買い物する気力もなかったので実際のところは分からないけど。どんなメニューがあったのかなぁぁー/涙)

また、ここももう一度来たいなぁー。
今回の旅行ではarequipa行かなかったから、arequipaに絡めてここも来れたらいいなぁ。
帰って来てしばらくは実のところtiticaca=urosで、taquireのことはあんまり触れたくなかったのですが(笑)、喉元過ぎればというか鳥並みというか、思い出すのは美しい光景ばかりでございます。ああ、この島でもっともっとあちこち歩き回りたかったなぁー。

うちらが行った時期は乾期の終わり頃だったんだけど、例年に比べて湖の水位がかなり下がっているっていう話でした。
とは言えurosのあたりは浅いって言ってて、水深15m。wikipediaによると平均水深107mだそうなので、ぱっと見では分からなかったです。punoからjuliacaの空港に向かうタクシーに乗っていた時、punoの町を出てしばらく走ったところに広がっていた荒涼とした土地を指して運転手さんにあれは誰の土地なのかと聞いたら(あまりに広かったので誰が管理しているのか興味があった)、あれはtiticacaだよと言われました。雨期になると湖の底になるのだと。
観光客が訪れるのは、乾期。
観光にもまた来たいけど、雨期のtiticacaは別の顔を持っていそうでとても気になっております。

….これ、年内に終われるかなぁ?

by nao :: 23:54 :: traveling_peru

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